どんな絵本?
日本を代表する絵本作家、五味太郎さんの1982年初版の作品、40年以上経ちますが今も子どもたちに大人気です。
はっきりとした色鮮やかな絵、にげたきんぎょをさがすシンプルな繰り返し。2歳のお子さんから遊ぶ感覚で楽しめる絵本です。
作品情報
作 :五味太郎
出版社 :福音館書店
サイズ :22×21㎝
ページ数:24ページ
発行年 :1982年
こんな方におすすめ
・2歳から楽しめる絵本をさがしている方
・定番や名作絵本をさがしている方
どんなおはなし?
一匹のきんぎょがある日金魚鉢を飛び出しました。逃げた金魚を「どこに にげた?」と追いかけるのですが、金魚はいろいろなところに隠れ、見つけてもすぐ逃げてしまいます。
はたしてきんぎょをつかまえることはできるのでしょうか、、、
もっと詳しく
五味太郎さんはたくさんの絵本を出されていますが、そのなかでもこの『きんぎょが にげた』は長年にわたり特に愛され続けています。
まず1ページ目ではおすまし顔の金魚が現れ、2ページ目では突然金魚鉢を飛び出し、読者のきんぎょさがしが始まります。
見つけた!思ってもまた逃げられる、の繰り返し。捕まえられそうで捕まえられないじれったさ。子どもは「こんどは どこ」の問いかけに反応して、一生懸命金魚をさがし指さすでしょう。
そして最後の「もう にげないよ」の場面、そうかそうなるのねーという終わり方です。
それにしても五味太郎さんの絵は個性的で色鮮やか。まさに五味太郎ワールド。描かれている電話やテレビなどは今はもう見られないデザインのもので昭和レトロ満載です。
・色鮮やかで個性的なポップな絵が楽しい
・子どもが大好きな見つける、逃げられるの繰り返しが楽しい
小さいお子さんでも遊ぶ感覚で楽しめる、ロングセラーの人気絵本です。
あさり目線
この絵本は自分の子どもが1、2歳の頃よく読んであげていました。「こんどは どこ」の場面で、ここ! と、子どもは得意げに指さすんですよね。せがまれて結構何度も繰り返し読んであげていた記憶があります。
読み聞かせというより一緒に遊ぶ感覚で楽しんでいました。
この『きんぎょが にげた』は今でも店頭では平置きされていたりします。人気がある証拠です。
この絵のかんじ、明らかにレトロ感満載で独特の雰囲気がほかの絵本とは違います。
まさに五味太郎の世界です。
おはなしのなかできんぎょはいろいろなところに隠れますが、私が一番好きな隠れ方は、植木鉢にお花のふりして隠れているところ。咲いていたお花はどうしたの?自分で食べちゃったの?とツッコミたくなります。
次に好きなのは、いちごのふりですね。このきんぎょちゃん、隠れ方がシュールで笑ってしまいます。
そして最後の場面。あーそうだったのね、だから逃げ出したのねという理由がわかります。
この終わり方は私にとって予想外でした。「もう にげないよ」とはもっともです。こうなったらもう逃げたくないですよね!
この絵本、今もわが家にありますが、長女が小さいころほぼ全ページびりびりに破いてしまい、セロテープのつぎはぎだらけになってしまいました。セロテープも経年劣化で黄色くなり見た目悲惨な状態です。
きんぎょさがしに興奮したのかと思いなぜ破いたか娘に聞いてみたところ「覚えてない、ただ破りたかったからじゃない?」とのこと。
まぁ、そうでしょうね。子どもでしたから。。ですが大好きな絵本なので大切に取っておこうと思います。
色鮮やかな絵とレトロな雰囲気が魅力のロングセラーの人気絵本『きんぎょが にげた』の世界を、ぜひお子さんとご一緒にお楽しみください♪