どんな絵本?
1970年発行、「こぐまちゃんシリーズ」のなかの1冊で、今もとても人気のある絵本です。
こぐまちゃんがしろくまちゃんと一緒に動物園へ行き、いろいろな動物を観察し驚いたり不思議がる様子が描かれています。
こぐまちゃんの動物園での経験を通して、幼いこどもの世界が広がる絵本です。
作品情報
作 :わかやまけん もりひさし わだよしおみ
出版社 :こぐま社
サイズ :20×21㎝
ページ数:22ページ
発行年 :1970年
税込価格:990円
こんな方におすすめ
・0歳から楽しめる絵本をさがしている方
・動物がでてくる絵本をさがしている方
・お子さんの世界が広がる絵本をさがしている方
どんなおはなし?
こぐまちゃんは、しろくまちゃんをさそって動物園へ行きます。
脚の長いキリンの水の飲み方を見て、コップで飲めばいいのにと思ったり、ちっとも動かないフクロウを見て、おなかすかないのかなぁと思ったり。
動物たちの様子は、こぐまちゃんにとって驚きだったり変だったり、不思議だったりの連続です。
あさり目線
親は子どもがまだ歩けなかったり話せないうちから動物園に連れて行き、動物を見せたがりますよね?
私もそうでした。自分の子どもがまだベビーカーに乗っていた頃から動物園へ連れて行き、必死に動物を見せていました。
子どもにいろいろな動物を見せてあげたい、子どもの世界を広げてあげたいと思っていたからです。
抱っこしたり、おんぶしたり、肩車したり(←パパ担当)して頑張っていました。
でも大きくなった子どもに聞いてみると、残念ながらその頃の動物園の記憶はないとのこと(涙)
「あなたあの時あんなに喜んでいたじゃない!」と思ったりしますが、あの時確かに子どもは楽しそうだったし、動物好きに育ったので無駄ではなかったはず。。
それに何より幼い子どもと過ごした動物園の記憶は、楽しかったのでいい思い出になっています。
動物園で広がる子どもの世界
動物園は幼い子どもの世界を広げるのにぴったりの場所です。
動物園で子どもは生きている本物の動物に出会い、発見したり驚いたり不思議に思ったり、自分で考えたりします。
この経験が子どもの世界を広げるのです。
この絵本のなかでこぐまちゃんは、長い脚を広げ首を下げて水を飲むキリンや、しっぽを振り回してウンチをするカバ、母親に抱きついているサルの赤ちゃんなどに驚きや疑問を感じています。
そしてその驚きや疑問に対して、「こうしたらいいのに」という自分の考えを持ったり、やさしい気持ちを抱いたりしています。
その様子がこの絵本のなかで、こぐまちゃんの素直な言葉で描かれているので、お子さんは共感するに違いありません。
こぐまちゃんと一緒に動物園を経験することで、幼い子どもの世界が広がるのです。
わかりやすく簡潔な文章と色鮮やかな絵
この絵本は、それぞれの動物の様子とこぐまちゃんの驚きや疑問を、わかりやすい簡潔な文章で描いています。
0歳児からを対象としているので、「わかりやすい」は一番大切。子どもを飽きさせません。
絵は、1ページに対象ととなる一つの絵。はっきりとした色使いで黒く縁どられているので、くっきりと目に飛び込んできます。
それぞれの動物の動きの様子はユーモラスに描かれていて、カバは見開きいっぱいの大迫力。
ぴっ ぴっ ぴっ と振り回されたうんちが、こちらにまで飛んできそうです(笑)
わかりやすく簡潔な文章と色鮮やかな絵は、赤ちゃん絵本のとても大切な要素です。
「こぐまちゃんシリーズ」はまさにこの特徴をおさえて描かれています。
読み聞かせのポイント
・所要時間 約2分
・おすすめ年齢 0~3歳
・お子さんの表情を見ながらゆっくり読みましょう。
お子さんも絵本のなかの動物の様子を見て、発見したり疑問に思ったりすることでしょう。
・読み手もこぐまちゃんと同じように、動物を見て変だな不思議だなという気持ちで読むと、声に表れてなおいいです。
この絵本は、動物園デビュー前後のお子さんに特におすすめです!
『こぐまちゃんとどうぶつえん』の世界を、ぜひお子さんとご一緒にお楽しみください♪